母が教えるファイナンシャル・リテラシー クレジットカードとの付き合い方 (1)

前にも少し触れた(記事はこちら)ことがありますが、家庭でお金との付き合い方を教えることって、とても大事だと思っています。クレジットカードとの付き合い方もその一つ。

私は、大学時代に、銀行系クレジットカード会社の勧誘のバイトと信販系クレジットカード会社の督促のバイトをそれぞれ1年程度経験したことがあり、クレジットカードについて学ぶ機会を得ました。

また、アメリカ留学で、学生ながらクレジットカードを支払いのメインとするような生活を送ったことで、社会人になってからも、日常的にクレジットカードを使っていました。若いうちに、その仕組み、メリットやデメリットを見聞きした上で、“使っては返す”のサイクルを繰り返してきたことで、自分なりのクレジットカードとの付き合い方を身につけてきたと思っています。自分自身で経験を積むことが一番だとは思いますが、私の経験から娘が学べることもあるだろうと思い、私なりの気付きをまとめておくことにしました。

さて、本題に入る前に、私が「クレジットカードを持っていないとこんなに困ることがあるのか」と痛感した出来事に触れておきたいと思います。これはまだ、家族カードさえ持っていなかった頃の話。

今から25年程前、大学2年の冬に、母と香港へ行ったときのこと。

申し込んでいたパッケージツアーは、空港からホテルへの送迎のみ付いたフリープランのもので、私達は迎えの車で宿泊予定のホテルに向かっていました。一緒に乗り合わせていたのが、5人でツアーに参加していた中年の男女グループ。ちょっとした自己紹介から、皆さん同じ学校で先生をされていると伺いました。

出発して少しすると、同乗していたガイドさんが「皆さん、クレジットカードは持っていますか?」と尋ねました。母が「はい」と答えたのに対し、先生方は揃って「いいえ」と。ガイドさんが驚いて「1人も持ってないんですか?チェックインにデポジットの現金、必要になりますよ。」と言うと、今度は先生方が「えーー!」と驚くことに。

パッケージツアーですから、出発前にホテル代も含んだツアー代金の支払を済ませてきています。それゆえ、先生方は、チェックイン時にクレジットカードの提示、もしくは、デポジットの現金が必要になるなんて、想定していなかったようでした。

預ける必要があったのは、日本円にして確か1泊2万円程度。先生方が事前に用意していた現地通貨では間に合わず、あいにく土曜日で銀行も開いてなかったため、ガイドさんの手持ちの現金を言い値のレートで交換してもらうことで(ガイドさん、たっぷり現金をお持ちでした。抜け目ない!)、なんとかその場をしのいでいました。

デポジットゆえチェックアウト時には戻ってきますが、旅の始まりの予定外の支出というのは、さすがに気の毒に思いました。ただ、25年前の日本は、今に輪を掛けて現金主義であったとはいえ、海外旅行にはクレジットカードを持参するのが一般的になりつつあったんですよね。学校の先生ってクレジットカードがお嫌いな方が多いのかな?とも思った記憶があります。ステレオタイプでしょうか、すみません……。

カードを使う、使わないは別にして、外国ではクレジットカードを“持っていないがために信用されない”ことがあるのだと、私にとって印象的な出来事であり、今でもよく覚えているのです。

2018.1.10追記

学生時代に経験したクレジットカードの勧誘のバイトについて書きました。

母が教えるファイナンシャル・リテラシー クレジットカードとの付き合い方 (2)
先日の記事の続きです。 今日は、学生時代に銀行系のクレジットカード会社で勧誘のバイトをしていたときの話を。 大学3年のとき、家庭教師バイトの傍ら、派遣会社から紹介されるキャンペーンやイベント等の単発のお仕事をしていた時期...

2018.2.26追記

もう一つのバイト経験、信販会社での督促のアルバイトについて書きました。

母が教えるファイナンシャル・リテラシー クレジットカードとの付き合い方 (3)
最初の記事にも書きましたが、学生時代に某信販会社で督促のアルバイトをしていたことがあります。 大学卒業までの1年足らずでしたが、奇しくも学生時代にクレジットカードの勧誘と督促の両方に触れることになりました。

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