先日、我が家のWi-Fi環境を改善したと書きましたが、
そんな話を友人達に伝えたところ、皆、「本格的なオンライン授業が始まる前に、ネットワーク環境を整えておきたいと思いつつも、どうやって改善すればよいかわからない」という話になったので、この機会にまとめておこうと思います。
まずは現状を知る!
「なんだか遅い気がする」「塾の動画配信が止まってしまう」といった相談を受けたときに、まず私が確認してもらうのは自宅でのネットワークスピード。測定サイトを使って、空いている時間帯、混んでいる時間帯、スマホから、PCから、と何度か測定してもらって、現状を把握します。
個人的に愛用しているのは「SPEEDTEST」ですが、友人に紹介するのはアクセスするだけで測定できる「FAST.com」。皆、こんな簡単にスピードを測定できるなんて知らなかった!と驚きます。
具体的に数字で確認できると、「やっぱり遅かったのか」とか「わりと速い方だったんだ」と、俄然興味が湧くものです。
当然、速い方が嬉しいものなので、速い時間帯に注目してしまう気持ちもわかりますが、空いているときに速いのはどんな回線にでも言えること。混んでいる時間帯に極端な落ち込みがないか、に注目すべきです。
まずは、4Gのスマホのスピードが一つの目安となります。4GとWi-Fiで比べてみて、混んでいる時間帯でも同じくらい出ていれば、及第点だと思います。
一方、「塾の動画配信が止まってしまう」「友達からLINEで送られてきた動画が観られない」など、目に見えるトラブルが出ている場合は10Mbps以下になってしまっていることが多いです。
このとき、どこでも遅いというわけではなく、遅くなる場所が特定できているならば、その場所までWi-Fiが届いているか?電波が極端に弱くなっていないか?(スマホの扇マークが小さくなっていないか?)を確認します。Wi-Fiがきちんと届いていない場合には、どうしても通信は不安定になってしまい、速度も出にくくなってしまうので、まずはそこを改善をする必要があります。
以下は、6年前に書いた記事ですが、電波を改善するための方法を紹介しています。
ルーターを床置きにしているなら、少し高い場所に置くだけでも効果が出る場合があります。
最初に検討すべきは、ルーターの買い替え
Wi-Fiの電波は届いている、でも、遅い!という場合に、まず検討すべきなのはルーターの買い替え。
費用はかかりますが、回線の変更よりは容易に取り組めると思います。特に、戸建てにお住まいで、既存のルーターが古い場合には効果が出やすいです。
ルーターはそんなに故障するものではないので、比較的古いものを使い続けているご家庭も多いのではないかと。「塾の動画配信が止まってしまう」という悩みを抱えていた私の友人は14年前(!)に購入したものを使っていました。
おすすめは、私も使っているNECの「Aterm PA-WG2600HP3」。
友人は、これに買い替えただけで5Mbps~10Mbpsしか出ていなかった状態から70~80Mbpsまで出るようになりました。別の友人も最新のバッファロールーターに買い替えただけで、20~50Mbpsだったのが100Mbpsを軽く超えるスピードが出るようになっています。
契約の変更でスピードアップ
既存の契約について調べると、費用を掛けなくともスピードアップが図れる場合があります。
私自身、うっかりしていて最近まで「v6プラス」への切り替えをしていなかったと書きましたが、これはその一例。
ドコモ光を使っている友人が「v6プラス」に興味をもったので、接続判定サイトで確認してみるようすすめると、IPv6で接続していましたが、v6プラスではないことがわかりました。
そこで、契約しているOCNに問い合わせたところ、無料でv6プラスに切り替えられたそうです。対応ルーターはOCNから送ってもらえたので、買う必要がなかったとのこと。元々、70~90Mbps出ていたようですが、切り替えで200Mbps出るようになったとびっくりしていました。
また、光の契約が最大200Mbpsになっている場合は、現在の月額費用のまま1Gbpsに変更できることが多いようです。我が家もフレッツ時代の契約を引き継いで200Mbpsのプランですが、ドコモ光では2,000円の変更手数料のみで、1Gbpsへの変更申し込み(電話)が可能と聞いています。
ルーターで効果が出なければ、回線の変更検討を
マンションの場合、環境が整備された時期にもよるのでしょうが、緊急事態宣言の発出後、混雑によりネットワークが重くなっているところが多いようです。やはり、こんなにも皆が自宅にいて、四六時中ネットワークに依存した生活をすることが想定されていたわけではないので、仕方がないでしょうね。
もしルーターを新しくしても十分な効果が得られない場合には、別途、回線を契約することも検討すべきですが、マンションの規約などによって制約が無いか十分に注意する必要があると思います。
速い回線に変更できれば、新しくしたルーターが力を発揮できるようになるので、ルーターの買い替えが最終的に無駄になることは少ないかなと思っています。
とりあえず凌ぐなら、スマホのインターネット共有を使う手も
もし、自宅のネットワーク環境が4G回線に劣ることがわかった場合、オンライン授業のときだけスマホの回線を使ってPCやタブレットを接続することも考えた方が良いと思います。
現在は、大手キャリア(+Y!mobile)が学生向けに容量超過後のチャージを50GBまで無料で提供しています(テザリングにオプション費用がかかるキャリアでも無料になるそうです)。
50GBは大学の授業のコマ数を1カ月フルで受けたときの容量を見込んでいるようなので、小・中・高校生のオンライン授業であれば、十分に対応可能だと思います。
期間限定措置のため、終了後は大容量プランへの変更が必要になりますが、自宅の回線工事に比べたら変更の手間は小さいので、検討に値するのではないでしょうか。また、すぐには回線工事ができないという場合の臨時手段としても有用です。
使いたい場所でどの程度の速度が出るかを事前に確認できる点、必要な期間だけ柔軟に使える点を考えれば、モバイルルーターを新たに契約するよりもおすすめだと思います。
ちなみに、iPhoneでテザリングを利用する場合には、Wi-FiでなくBluetoothを使用すれば、iPhoneのバッテリー消費を抑えることができますよ。
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