先日、「ふるさとチョイス電子感謝券」を使って、京都への旅を楽しんできました。
ネット上に情報が少なく、普段PayPayなどのバーコード決済を多用していても、なかなかにハードルが高かったので、今後利用される方のためにここに記録しておこうと思います。
しれっと書き始めましたが、1年半ぶりの更新です……。今年もよろしくお願いします。
「ふるさとチョイス電子感謝券」って?
先月、訪問予定の京都のお店のサイトを見ていたところ、「ふるさとチョイス電子感謝券がご利用いただけるようになりました」と書かれているのに気付きました。
何だろう?と調べてみると、ふるさと納税のポータルサイトの1つ、「ふるさとチョイス」が発行している電子感謝券で、寄付額の3割分が電子ポイントとしてスマホに即時発行され、宿泊、食事や買い物に利用できる、とあります。
京都市は昨夏から運用開始したそうですが、スタート時点でも加盟店が300を超えていて、加盟店数が多い自治体のようです。
「ふるさとチョイス電子感謝券」アプリを入れないと加盟店一覧が確認できないため、すぐにスマホにインストールしました。
2022年1月時点で加盟しているホテルは120軒ほど。
外資系のホテルは使えないようですが、「GOOD NATURE HOTEL」や「ザ・サウザンドキョウト」など、京阪グループのホテルの他、日系のホテル、宿泊施設は使えるところがたくさんあります。
私が予約を入れていたホテルは残念ながら加盟店ではありませんでしたが、お土産や食事で利用しようと予定していたお店がいくつも名を連ねていたため、夫婦共にアプリをインストールし、感謝券を発行して出掛けてみました。
タクシーでの利用
私達が最初に利用したのはタクシーです。
一覧に「ヤサカタクシー」と「MKタクシー」がありましたが、現地で「MKタクシー」の運転手さんに「利用できますか?」と聞くと「できません」と。念の為、帰宅後に電話でも聞いてみましたが、「使えるクーポンはMKのホームページにあるように、『きょうと魅力再発見旅プロジェクト 京都応援クーポン』『京の小売・サービス店応援商品券』のみです」とのご回答でした。
一方、「ヤサカタクシー」では、運転手さんが本部に問い合わせて、利用できることを確認してくださいました。まずは一安心。
ただ、運転手さんも初めてのことで、「後ろのタブレットでやるのかな?」と。取り付けられていたのは、東京のタクシーにも付いているGO PAYのタブレット。それらしきQRコードは表示されません。「恐らくこちらが読み取るQRコードがどこかにあるはずなのですが……」と声を掛けると、お持ちのファイルの中に電子感謝券のQRコードが印刷されたシート(確かA5くらいの大きさで、パウチされたもの)が挟んであるのを見つけてくださいました。それだそれだ!と皆で盛り上がります。
決済時には、QRコードをアプリで読み取って、利用者が金額を入力します。アプリから「ありがとう!」とメッセージが流れ、完了画面を運転手さんにお見せすれば利用完了。PayPayの「スキャン支払い」の手順とほぼ同じです。
ヤサカタクシーで利用される方は、QRコードのシートをお持ちかどうか、運転手さんに確認すると良いと思います。
小売店での利用
タクシーでの経験で、この感謝券がまだ街にあまり浸透していないことに薄々気付いた私達。
安心して利用できるのは、お店の入り口に以下のステッカーが貼られたお店です。
アプリを見せつつ、「あちらにステッカーが付いていますよ」と店員さんに声を掛ければ、話が早い!
ただ、慣れてしまえば、ステッカーが無いお店でも「一覧にお店の名前があるので、QRコードがあると思うんです」とこちらから自信を持って声掛けできるようになりました。レジの方がご存知なくても、お店の責任者の方はご認識されていて「はいはい、使えますよー」となるケースが多かったです。
レストランでの利用
予約をする場合には、予め電子感謝券を使いたい旨伝えておくのが間違い無さそうです。
私達が利用したこちらのお店では、東京にある支店でも感謝券を使えるそうなので、もし旅行中に使い切れない分があっても無駄にすることなく済みますね。
気になるのは、加盟店の見つけづらさ
この感謝券を使う上での最大のハードルはアプリの仕様です。
といっても、支払いに関する機能は全く問題無し。その前段階、加盟店を調べる部分が致命的に使いづらいのです。
加盟店一覧は、レストラン、ホテルなどのカテゴリーには分かれているものの、それぞれ100軒以上の長いリストにも関わらず、あいうえお順に並んでいるわけでも、検索ができるわけでもありません。ひたすら一覧をスクロールしつつ、お目当てのお店を探していくしかないのです。
見つけたお店をタップして店舗詳細を確認すると、一覧に戻った際にリストの一番上まで戻ってしまうのも、残念なところ。
加盟店を地図に表示する機能もあるのですが、すべての加盟店がさっと表示されずに、じんわり表示が増えていくようなイマイチ仕様で、あまり当てにならないのです。
同じお店・ブランドでも支店によって使えるお店と使えないお店があり、同じお店ごとにまとめてリストアップされているわけでもないので、検索機能はすぐにでも実装して欲しいところです。
JR京都駅近くでの利用(2022年1月時点)
具体的には、本店では使えても支店では使えないというケースや、支店の中でもデパートや名店街などに入っている支店では使えないといったケースがあります。
たとえば、「一保堂茶舗」は本店のみ。「辻利」や「伊藤久右衛門」は本店など複数のお店で使えますが、京都駅近くのお店は使えません。
昔からのお土産の定番、八ツ橋屋さんは「西尾為忠商店」「聖護院」「おたべ」「井筒八ッ橋本舗」それぞれの支店がいくつも一覧にあるのですが、京都駅近くには使えるお店がありません。
現時点では、新幹線改札近くだと、JR西口改札目の前の「京名菓・名菜処 亰(みやこ)」内、「グランマーブル京都駅前店」、「京つけものもり京名菓・名菜処亰店」の2店で利用可能でした。
「豆政」や「鼓月」「京ばあむ」なども使える支店はいくつもあるのに、「京名菓・名菜処 亰(みやこ)」内では使えません。ここで使えるお店がもっと増えてくると、新幹線ユーザーのお土産利用でも使い勝手が良くなると思います。
ちなみに、「もり」は、JRの中央改札を出て、すぐ左手にあるお店「京つけものもり京小町北館店」でも利用可能でした。お漬物屋さんも「もり」の他に「桝悟」「土井志ば漬本舗」「西利」など使えるお店がたくさんありますが、駅近くに使えるお店があるのは「もり」だけのようでした。
また、喫茶利用としては、京都駅ビル(伊勢丹と繋がっています)の8階にある「FUKUNAGA901」や同じ駅ビル地下1階の「エスタシオンカフェ京都」で利用可能でした。
即時発行の魅力
いくつか不満を上げましたが、アプリから1分もかからず寄付が済み、電子感謝券が即時発行できるというのはやはり大きな魅力です。現地で利用したいお店や気に入った商品を見つけてから、その場で必要な額を追加で寄付することもできました。
1,500円分(5,000円の寄付)から発行でき、現金との併用が可能なのも無駄がなく、京都旅行を予定されている方にはおすすめのふるさと納税だと思います。少額ずつ複数のお店で使えるため、同じものをまとまった数量でしか頼めない通常のふるさと納税よりも家族構成を選ばないところも良いですね。
アプリがもう少し洗練され、街での認知度がもう少し上がってくると、使い勝手も格段に良くなるだろうと期待しています。
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