セミオーダーで靴をつくってもらったら、まさかの履けない靴ができあがった話

初夏に「HOSHINO」という工房にセミオーダーの靴をつくりにいきました。

私の足は、22cmとサイズが小さい上に、甲が薄くて幅も狭いため、日本人向けの木型の靴はまずフィットしません。若い頃はこのことに気付いておらず、靴にそれほどお金をかけることもできなかったから、靴選びでは何度も何度も失敗してきました。

薄くて幅がない足は、ヒールがあれば、どうしても前に滑ってしまいます。多くの失敗から、足首のストラップがあるものや、甲を覆うものが痛みが出ずに履けるデザインだと気付き、加えて、日本製より高価でも、足に合うイタリアの靴の方が長く履けて、長い目で見れば経済的だと学習したのは30代半ばです。

ただ、自分に合うものがわかった後も、実際に見つけられるかは別問題。新宿伊勢丹の大きな靴売り場を時間をかけて隅から隅まで見て回っても、サイズが合うものが見つかるかはそのときの運次第なのです。標準から離れたサイズは、取り扱い自体が少なく、あっても入荷数が少ないから。

そんな私にとって、セミオーダーの靴がうまくフィットすることがわかれば、毎シーズン靴を探す手間なく、自分の欲しい靴が手に入るわけで、大きな期待をこめてオーダーをしたのが初夏のこと。高いヨーロッパブランドの靴に比べれば、セミオーダーの価格は納得できるものでした。

shoes

ところが、8月になって受け取りに行ったストラップ付きのフラットシューズが過去に経験したことのない痛みを伴う靴だったのです。試し履きでごく短時間出かけたら、足の指が鬱血して青くなり、何箇所も皮が剥けてしまいました。

工房でできる限りの調整をしてもらい、自宅でも、伸びすぎるほどよく伸びるという評判のレザーストレッチスプレーをかけて革を伸ばす努力を続けましたが、残念ながら履けるようになりませんでした。

今回うまくいかなかった理由に、私の足の指が人より長いというのがありました。それで、足長、足囲が合っていても、パンプスの中で指のおさまりが悪くなってしまって、痛みが出てしまうのだと。足の指が長いというのは、過去に靴屋の店員さんやネイリストさんに指摘されたり、素足のときに友人に驚かれたりで、自覚はあったのですが、指が出るサンダルはともかく、パンプスで指の長さが問題になったのはこれが初めて。

私の足が特殊すぎて、セミオーダーというくくりではうまくフィットしなかったというお店の方の結論にはそれなりに納得しましたが、まさか履けない靴に4万支払うことになるとは……。

まずいらっしゃらないとは思いますが、もしこの靴履けそう!という方がいらしたら、お譲りしますので是非お声がけを!

結局、靴の海外ネット通販が一番使える

意外な結論に聞こえるかもしれませんが、ここ数年で考えると、返品可能な海外のネットショップで履けそうな靴を注文するのが、デザインも好みでサイズの合う靴をリーズナブルに見つけられるベストの方法のように思います。近年はイタリアの靴を海外に直接オーダーできるから、価格も現地価格と同等な上に、サイズで絞り込んで探せば、時間も大幅に節約できます。

いつも返品覚悟でオーダーするのですが、届いてみると、なかなかフィット感が良く、使える靴になってくれます。自宅で試着すると妥協せずに冷静に考えられるので、失敗が少ないのかもしれません。

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あー、でも、セミオーダーで合う足だったら良かったなぁ(泣)。

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