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母が教えるネットリテラシー 「なりすまし」って何?

つい数日前のこと。食事をしながら、最近よく見かける「Facebookのなりすまし友達申請」について夫と話をしていたところ、娘が「なりすましって何?」と尋ねてきました。

良い機会だと思い、「なりすまし」について娘にもわかるよう話してみました。あくまでも私なりの説明ですが、どんな話をしたのかまとめてみようと思います。

こんな風に話してみました

「なりすまし」は、自分でない人のふりをすること、「にせもの」になることです。たいていは、何か悪いことをするために「にせもの」になろうとします。

誰でも知ってる「なりすまし」は、童話「赤ずきんちゃん」に出てくるオオカミ。オオカミは赤ずきんちゃんを食べようと思って、赤ずきんちゃんのおばあちゃんに「なりすまし」ました。

でも、相手が目の前にいるときに、相手の知っている人に「なりすます」のはとても難しいのです。赤ずきんちゃんだって、食べられてしまったけれど、オオカミの腕や耳を見て、さすがになんだかおかしいと思っていました。

ところが、相手が目の前にいない場合、例えば、電話の向こう側だったら、「なりすまし」はもう少し簡単になります。見た目を似せる必要はなくなるのだから。これが、「オレオレ詐欺」。詐欺をする人は、「俺だよ、俺」と、電話に出た相手(老人)の息子のふりをします。

電話越しだと、相手が本物かどうかの判断をするのは、声だけが頼り。遠くに住んでいて、長年会っていない子供のふりをされたら、「なんだか少し違う気がする」と思っても、「風邪を引いてて」なんて言葉にだまされてしまう可能性があります。本当は、自分の子供にしか答えられないような質問をしてみるのが良いのだけれど、トラブルに巻き込まれたなんて言われたら、うろたえてしまって冷静に考えられなくなってしまったのでしょう。たくさんのお年寄りがこの「なりすまし」にだまされてしまいました。

そして、相手がインターネットの向こう側にいる場合、「なりすまし」はさらに簡単になるのです。声だって似せる必要がないから、おじさんが女子高生のふりをすることだってできてしまいます。女子高生の口調を真似して、チャットやメールを打つだけでいいのです。

インターネットに「私の名前は、ひなだよ」とか「私は小学3年生だよ」と書いてあっても、それを書いたのが本当に「小学3年生のひなちゃん」かどうかはわからない。だから、すぐに会う約束をしたりしてはいけないし、十分に用心しなければならないのです。

今回私に届いたのは、娘の幼稚園のお友達のママになりすましたFacebookの友達リクエストでした。お友達ママの名前で「Facebookでお友達になりましょう」と届いたのです。Facebookは(というより、インターネット上のほとんどのサービスは)、本当の名前でなくても登録することができるから、このなりすましもとっても簡単です。

お友達から来たものだからと安心して、「はいはい、お友達になりましょう」とクリックしてはいけないのです。本当にそのお友達から来たものかどうか確かめてみないといけません。

私は、たまたま、こういう「なりすまし」が増えていると知っていたから、用心深く対応できました。実際に、そのママにも確かめた上で「これはなりすましアカウントですよ」とFacebookに報告できました。

電話やインターネットでは、まず、面と向かって相手と話すときよりもずっと慎重にならなければならないと覚えておくのが大事です。さらに、「オレオレ詐欺」や今回のFacebookのなりすましのように、悪い人達がどんな手口で人をだまそうとしているのか、どんな危険があるのか、というニュースを常にチェックしておくのも、いざというときに自分の判断の助けになるものです。

Facebookのなりすましについては、わかりやすくするために、詳細は省いています。実際には、お友達の名前と一字違いの名前を使った申請です。

………と、こんな感じで話してみました。もっと詳しく話すこともできるけれど、小学3年生の娘には、この程度から始めてみるのが良いかと。少しずつでも、家族でこういう話をすることが大事なのではないかと思っています。

Facebookのなりすまし友達申請について

Facebookのなりすまし友達申請、一体何のためにやっているのだろうと謎だったのですが、どうやら「Facebookアカウント」の乗っ取りが目的のようです。

Facebookでなりすまし友人申請に注意 3人以上承認するとアカウント乗っ取りのおそれも
Facebookで友人・知人になりすました友人申請が相次いでいる。3人以上のなりすましアカウントを承認すると、アカウントが乗っ取られる可能性もある。

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